top of page

「吃音症状のあるお子さんや親御さん」に対する当事者でありSTでもあるユキ先生の想い

  • ユキ
  • 2020年10月13日
  • 読了時間: 3分

更新日:2020年10月14日

 こんにちは、小児専門のSTになって4年目の「ユキ先生」です。 療育をしていると、吃音症状のあるお子さんに出会うことがあります 今回は吃音に関するお話です。 「うちの子、最初のことばを繰り返すようになりました。私が怒り過ぎたのが原因でしょうか?」 【ユキ先生の見解】  吃音の発症のしやすさや吃音が残りやすいかは生まれ持った「特性」による度合が大きいとされています。そのため、吃音は「生まれ持ったもの」という側面があります。

 僕も母親いわく3才の頃から吃音が出始めたそうです。しかし、僕の母と父は「超」がつくほど穏やかな性格をしており、きつく叱られた記憶はありません。それでも、僕は吃音症状が出ています。生まれ持った脳神経の働きや気質などが吃音になって現れたのでしょう。何がきっかけになったのかは分かりません。繊細で臆病な性格故に、ちょっとした出来事が引き金になったのかもしれませんね。


 つまり、遅かれ早かれいつかは吃音の症状が出ていたと考えられます。さて、吃音の発症が「育て方」でないことは分かりました。  次に気にかかることは「治るのか、治療法はあるのか」ではないでしょうか?

 これをすると必ず治るという治療法はまだありません。ただし、吃音症状のある子の、5人中4人は成長と共に自然回復(症状が目立たなくなる)する傾向にあります。当然、自然回復にも個人差はあります。その子がもともと持っていた特性の強さや環境にも影響されるでしょう。

 しかし、「吃音があっても気にしないよ、私は私だもの」と、吃音を受け入れられている子は症状に一喜一憂しない分、心に余裕が生まれますね。吃音は治したいと思えば思うほど意識をしてしまうものです。 【ユキ先生の願い】  僕にできることの一つとして、環境調整を一緒に考えることがあげられます。吃音の子に対して、話し方を指摘するとかえって自信を無くすこともあります。「周りの大人がゆっくり話すことを意識して、話しやすい環境を作る」。これも環境調整の一つですね。  また、僕の場合は、ことばのクイズに答えてもらったり、テーマを共有してお話をする機会を設けたりしています。実は、お話好きの吃音の人は意外と多いのです。楽しくお話をする経験を重ねることで自信にも繋がりますね。

「○○くんのお話はおもしろいね!ユキ先生ね、○○くんとお話するの大好きなんだ!」

 どうしても「話し方」に着目しがちですが、「内容」に着目することを大切にしています。 【最後に一言二言】 「吃音があると話すのが怖いときあるよね。大丈夫、ユキ先生はそんなこと気にしないから、いっぱいお話をしてくれていいよ」  今回のお話は以上です。引き続き発達や特性にまつわる話を書いていこうと思いますので、今後ともよろしくお願いします。それでは失礼します。

 
 
 

コメント


記事: Blog2_Post
  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn

©2020 by ユキことばの発達吃音相談室。Wix.com で作成されました。

bottom of page